前立腺肥大症の治療

前立腺肥大症の治療について

「前立腺肥大症」は、直接生命をおびやかすような病気ではありません。
しかし、「排尿障害」という日常生活で心身につらい影響を与える症状をもたらします。
この状態を少しでも和らげるためにも、早めに専門医の治療を受けることが重要です。

「歳をとったら若いころのようには排尿できないのは当たり前」とあきらめる前に、まずは相談してみましょう。適切な治療を受けることで、その症状がよくなる可能性はまだ残されています。

前立腺肥大症の治療法は、症状(とくに排尿障害)の程度や、前立腺の状態によって変わります。
検査(⇒どんな検査が必要?)によってこれらを正確に把握したのちに、その状態に合わせて主に次の3つの治療法が選択されます。

これらの治療法には、それぞれに違った注意点がありますので、医師の説明をしっかりと聞いて理解し、自身で納得のいく治療を受けましょう。

お薬による治療

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お薬による治療は、前立腺肥大症の治療でまずはじめに検討される標準的な治療法です1)
前立腺の肥大がかなり進むなどしてお薬の効果が見込めない場合以外の、多くの方に行われている治療法です1)

お薬には、その効き方によって大きく3つの種類があります。

これらのお薬から、症状に合わせて適切なものを選び、服用することで症状を改善させます。
※お薬をいくつか組み合わせて使用することもあります。

お薬は毎日決められた服用方法で飲み続ける必要があります。症状が改善したからといって、自分の判断で飲むのをやめてしまうと、症状が再びあらわれる可能性があります2),3)

また、お薬の種類によっては、効果を実感するまでにある程度期間が必要なものもあります。
医師の指示をしっかり守り、決められた通りに飲み続けましょう。

お薬を飲むことで別の症状があらわれた場合や、お薬についてなにかわからないことがある場合には、すぐに医師や薬剤師に相談しましょう。

お薬による治療

手術による治療

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症状が重くなり、お薬による治療だけでは改善が見込めない場合、治療法として手術が選択されます1)

近年では、尿道を通じて手術を行う「経尿道的手術」が主流となり、お腹を切って行う開腹手術に比べ、格段に身体の負担は少なくなりました1),2),3)
※経尿道的手術では改善の難しい非常に巨大な前立腺肥大症に行われる場合もあります。

手術直後には出血や炎症による痛みなどが起こりますが、数週間程度でおさまります1),2),3)
しかし、ごくまれにこうした症状が長く続いたり、手術した部位に感染症をおこしたりする場合もありますので、手術後に気になる症状が現れたら早急に医師に相談しましょう。

手術を受けるにあたっては、少なからず身体の負担がある治療ですので、医師の説明をよく理解し、ご自身で納得した上で受けるようにしましょう。
手術後も治療効果が長く続くように、定期的な診察を受け、排尿障害を軽くする生活習慣(⇒生活習慣の改善)を続けていく必要があります。

手術による治療

生活習慣の改善

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排尿障害の症状は、日常生活のちょっとした注意と工夫により、ある程度軽くできる可能性があります2),3)
。日頃から排尿状態を悪化させない生活習慣を心がけましょう。

お薬や手術による治療の効果をよりよくすることにも期待できます。
医師の指導の下、普段の生活習慣として取り入れるようにしましょう。

◎生活習慣のポイント3)

軽い体操や散歩など適度な運動を

尿を我慢しないようにする

適度な水分をとる 過剰な水分を控える

アルコールを飲み過ぎない 夕食後のコーヒーも要注意

便秘にならないようにする

刺激の強い食べ物は避ける

下半身を冷やさないようにする

運転(自動車、自転車)など長時間座った姿勢をとらない

  1. 1) 日本泌尿器科学会編. 前立腺肥大症診療ガイドライン. リッチヒルメディカル, 2011.
  2. 2) 聖路加国際病院(監修). ゼロからわかる前立腺肥大症・前立腺がん. 世界文化社, 2013.
  3. 3) 市川智彦(監修). これで安心!前立腺がん・前立腺肥大症. 高橋書店, 2014.

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